はじまり(10)

エルシステマを知った時、私が考え実現したかった理想が既にそこにあるという事実について、とんでもない奇蹟だと心から思った。
だからこそ日本の吹奏楽という私のフィールドでなんとしても再現させたいと強く思った。

これからは絶対これしかない!
と。

一方で、日本の吹奏楽界の現状では、これを理解してくれることは極めて難しいとも感じる。さらに自分自身の状況とも合わせて目の前にぶら下げられた理想と、為す術のない無力感。
この頃(2010年11月頃)から、突き進むか諦めるか毎日毎日葛藤することになり、それはずっと続くわけだ。

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