4月
21
見仏

数年前から見仏に行く事が多くなった。

時代や作り手によって様々多様な仏像を見るのはとても面白く仏像の造形を見たいだけ。特に宗教に興味があるわけでは無い。
また、ガイドに頼って言われたとおりのポイントを見るのではなく、できるだけ自分の目で見える物を見たり空気を肌に感じたり自分の感覚を信じたいので、見るのにとても時間がかかる事が多い。
予備知識がさほどあるわけでも無くいくら時間をかけてもきっと大切な事を見落としているのかも、と不安になる事も無きにしも非ずだが、「ま、何か見落としてると気がついたら、また来れば良いじゃないか。」とお気楽ではあるのです。

今年、通常では33年に一度しか拝む事が出来ないような秘仏が、令和天皇即位に際して開帳され特別拝観できるようになる場合があって、少し前にいくつか行ってきた。
次に拝観できるのが何十年も先だったりするので簡単に「また見に来るわけにはいかない」し、当然そのような貴重な仏像は写真など撮れないので、なんとか記憶にとどめようと余計時間がかかってしまう。
急ぐ旅ではないので欲張らず一つ一つゆっくりと、な感じ。

そんな事をしているとそのついでに面白い物を発見できたりする。
下の写真のは、滋賀県大津市の三井寺(園城寺)にあった。本来は33年に1度しかご開帳されない平安秘仏「如意輪観音坐像」(重要文化財)を、令和天皇即位を記念し開帳したのを見に行った時に見つけた。
係の方に「写真撮っても良いよ」と教えていただいたので喜んで撮った。秘仏も美しかったがそれと同じくらい気に入った。ちゃんと11面あるんだよ。

「レレレの千手観音」
レレレの千手観音

8月
16
野外生活

数十年前から頻繁にキャンプをしに出かけている。
当初から、出来るだけ最小限の装備で、楽しく充実したキャンプ生活をしたいと思っていた。
そこを拠点に釣りしたり、星見たり、虫取ったり、史跡巡ったりと様々なアクティビティをするための、ベースとしてのキャンプだから。

しかし、はじめてオートキャンプ場に行った時はカルチャーショックだったなぁ。
皆さんものすごく重装備なのだ。オートキャンプ場だから車横付けなのは便利で良いのだけれど、何でもかんでも車から出てくる。
立派なツーバーナーコンロ。バーベキューグリルとそれ用の机といす。調理台。シンク。焚き火台。薪も持参だ。燻製機。ダッヂオーブン。コット(簡易ベッド)。ハンモック。大量の燃料(炭やガスやガソリン)。大きなクーラーボックス。…。テントもでかい!タープもでかい!
そのうちラジオもテレビもゲーム機も出てきて、しまいには発電機も出てきて。
食事も朝昼晩と毎食、てんこ盛りの高級食材と格闘している感じ。

それでいて、夜は虫が嫌でスクリーンタープの中に閉じこもる。
キャンプ生活をしに来ているのに、自宅にいるのとなんら変わりない環境を望んでいるのかしら。
(不思議に意味がなくても焚き火はしたがるようで…。)
「皆さん、”キャンプすること”が目的なんだね。」と知った。

それもアウトドアキャンプの有り方だとは思うケド。
そこにねらいを付けた高級キャンプ用品もたくさん開発され皆が憧れた。

私も一時期はそれらを欲しいと思ったし手に入れた物もそこそこあるが、今はなんだか全くそそられない。

最近は一時期よりはそういったキャンパーは少なくなったのかな。
愛好家を増やそうといろいろ工夫しイベントなどもやっているみたいだけれど…。スポーツ用品店の高級キャンプ用品コーナーはだいぶ縮小されているように感じる。
キャンプすることのみが目的だと、次第にめんどくさくなって飽きてきてしまうから、既にブームは去ったのかも知れないなと思う。
今は、もっとお手軽に、近場のBBQで良いじゃん、というノリかも。
 

わたしは、といえば、現在は回数こそ少なくなったがやはり出かける。わざわざ不自由な生活をしに行くのも不思議だと思うけれど、それでもそんな旅はやめられない。

テント張らずに車中泊で済ませてしまうくらいだから、さらに装備は少なくなった。サバイバルするつもりは毛頭ないけれど、キャンプとは最低限の衣食住確保で充分だと思うから。
そしてそこから、釣りをしたり、鳥を見に行ったりする。秘境に身を委ねたいし、写真もいろいろ撮りたい。もちろん現地の旬な旨い物を入手するのも大切。今はやりの有名なご当地B級グルメではなく、地元の鄙びたスーパーマーケットに何食わぬ顔して普通に並んでいる中に地元の逸材が隠れている。それを探し当てるのも楽しい。
 

さて。
何日間か旅に出ます。
この暑さから少しの間だけでも逃れ、自然の中で心の洗濯をしたい。

4月
14
3月末に

熊野に行った。何度目だろうか。

初めて熊野に行きだした頃に比べると高速道路が延びてずいぶんアクセスし易くなった。
今は、尾鷲まで一気に南下できて、さらにトンネルばかりではあるが途切れながらも熊野まで行き着いてしまう。しかも一部は無料区間。
(もっとも、高速道路を通るということは、それまで通っていた国道を通らない、ということになってなじみの景色とか寄り道場所とかを忘れてしまいそうなのが少し残念な気もする。)

行きには、お彼岸を少し過ぎたが墓参りもかねて。
それ以外はこの時期の柑橘類や、こちらならではの海産物などを入手することなど。
お詣りは、いつものように三山詣でるのはやめにして今回は本宮のみとした。

新宮の街は桜満開だった。しかし、寒い。それまでぽかぽかな陽気で一気に春満開だったのにな。花冷えというヤツか。

いったん那智の道の駅に寄り、温泉につかり、新宮から熊野川沿いに本宮まで上がっていく。

いつものように石段を登る。
手水で手を清める。
詣る。
しばしその凛とした空気の中に身を置く。
空を仰ぎ深呼吸などする。
石段をゆっくりと下る。

しかし、今回は特別に何かを想ったり感じたりすること無しに、いわば単なる物見遊山な観光のように終始した。
なぜだ?
今まで、なにかしらそこに行くことによって思わぬ反省をしたり希望を持ったりしたのだ。少しだけ良いことが起こったりしたが、ぶちのめされたような気持になったこともある。確かに呼ばれたような気がするときも有ったのだ。
だから何度も何度も足を運んでいたのだ。
それが、なぜだ?とほんの少しだけ引っかかりながら新宮に戻る。

その後それ以外の目的もこなしつつ、ゆったりと過ごす。
勝浦の港でヒトハメの収穫をしている人達を見かけた。そしたらその直後、あんろくめ寿司を食することが出来た。美味い。絶品。
恒例の焼きまんじゅうも並んで手に入れる。
焦燥感も切迫感も、もしくは安心感も持つこと無しに帰路につく。
 

そしていつの間にか4月になって既に2週間近く。
「あ、そういうことだったのか?」と少しずつじわじわと思い至ることがある。

「何も言うことはない。頼るな。おまえはおまえの思うとおりにやれ。もう、やれるだろ?」

そう思う事が出来るまで回復したのだな。
そういえば頭の中ではやりたいことだらけになっているじゃないか。
その後次々と自分の中に新鮮な風が吹いてきているじゃないか。

2015年度。
以前なんとなく「24歳になってもよいかも。」と書いたが、どうやら確実に一つ年齢を重ねたと感じる。
思えばずいぶん久しぶりに年を取ったわけだ。

10月
02
お詣りに

行った。熊野本宮。
最近、鳴き声が気になっていて、しばらく見上げていると鳴くのを止めて西南の方へ一直線に飛んでいくのを何度か経験した。
なので、何回目になるのだろう、また、ぼちぼち行く頃合いか、と。

熊野本宮2014/10/02

朝早く、観光客など誰もいない石段を登っていくと最初に目に付いたのがこれ。
「ぐずぐずするなよ!思い切れよ!」
だな…。

しかし。
いつもはそれでなんとなく腑に落ちて次に向かうのだが、今回は何故だか解らないがその後ずっとすっきりしない。
自分に何かが足りないのだろう、きっと。

帰る道すがら、そこここで何度か鳴き声を聞いた。
「もしかしたら」と思うことも無いわけではない。が、それは「感じた」のではなく「考えた」こと。

鳴き声の主は、足は普通に2本。
鳴き声聞いたからといって、それが何?なのだけれど、その声が気になった瞬間に自分が感じることを大切にしよう、と思うきっかけがかつてあって、それを未だに踏襲しているのです。
ま、ばかげた話しなのですよ。
というよりも、出かける口実かな。

9月
10
越前にて

ようやく満足できる釣果があった。
キジハタ35cm


キジハタ 35cm バグアンツ3インチ。
思いがけず岸寄り。背の高い堤防の陰ができはじめた夕方頃。
がつんと来て、ドラグが、チ・チチ・チチチ、と。

そしてもう一人。
キジハタ22cm


キジハタ 22cm おなじくバグアンツ3インチ。
ほとんどピックアップ時だったらしいから、やっぱり岸際。

大きいのを釣ったとき、たまたま帰ろうとしていた隣の釣り人が「おぉぉ、でかいな! ここでの最高クラスだ。すぐに絞めて、持って帰って刺身が最高だぞ!」と、全部やってくれた。ありがとうございます。小さい方は自分達で絞めるのやってみた。

帰宅し、大きい方の半身を刺身、残りを煮付けで頂いた。
もう、最高ですわ!!

7月
31

バンド漬けの毎日にぽっかり1日空いたから、指揮棒よりもう少し長いものを振りに越前海岸へ行ったのだけれど、残念ながら貧果であった。
帰りに南越前町の蓮池(花はす温泉 杣山)で久しぶりに写真を撮った。

めちゃくちゃ暑い中、K-x使ったんだけど、写真撮るの久しぶりで設定の仕方忘れてた。
マニュアルレンズ付けたら絞れなくて、全部開放。
50M


SMC PENTAX-M 1:1.7 50mm 1/6000 開放 鮮やか

50M


SMC PENTAX-M 1:1.7 50mm 1/6000 開放 鮮やか
 

どうやっても絞って撮れないし、もちろん絞り込み測光も出来ないし、どんどん暑くなり朦朧としてきたのでマニュアルレンズは止め。(原因はとても単純なことでMモードにしていなかっただけ、と後で判った。)
ジャンク入手で改造(ズーム全域でマクロ可)済みのSIGMA 28-80mm 3.5-5.6は100Dsに付けて貸してたからそれは使えず、おなじくジャンク入手のSIGMA 100-300mm 4.5-6.7 DLに変えてAvで続行。
SIGMA300 1/1600 F6.7


SIGMA 100-300mm 4.5-6.7 DL 300mm 1/1600 F6.7 ほのか
少し後から手を加えてみた。

SIGMA250 1/1000 F6.7


SIGMA 100-300mm 4.5-6.7 DL 250mm 1/1000 F6.7 鮮やか
このレンズ、案外いけるのかなぁ。

いやいや、レンズのことより、(設定の仕方忘れてるように!)撮り手が上達しないからもっと頻繁に練習しなきゃ。

10月
03
ぽーぽー

滋賀県にある道の駅で「ポーポー」なる果物を見つけた。2個入りで¥150だった。

一見アケビのようにみえるが全く別物らしい。
皮はとても薄い。香りは甘く強い。
果肉はマンゴーをもう少し薄くしたような色。
感触はねっとりとカスタードクリームのよう。アボガドをもっと柔らかくしたような。いや、バナナをもう少し堅くしたような。

美味しい!これ、良いよ。

種を合計15個採取した。落葉する頃に種蒔きして越冬させ夏初めに発芽するようだ。
(ただし実生は親の性質を受け継がず品質は落ちるらしい。)

さっそくいつものように種蒔きしてみようと詳しく調べてみる。種は乾燥を嫌うようで、しめらせたキッチンペーパーでくるみジップロックで密封。冷蔵庫でお眠り頂き春になったら用土に蒔く。

夏頃発芽、となってくれるかどうか。

7月
31
お日様に

背を向けてる。全てが。

向日葵、ってお日様に向かって顔を向け続けるイメージがあったんだけど、違っていたのかな。
写真からはなかなかわかりにくいが、全て太陽と反対方向を向いている。

状況が良く判る写真を撮りたかったのだが難しく諦めた。普通に後ろ向いている画を撮れば良かったんだな。

駐車場に止まると目の前が目一杯の向日葵畑なんだけど見える花は全て裏側。
太陽だけじゃなく人の目も避けるように。
時間は午後3時過ぎくらい。
中に入り込んで振り向くと壮観なのだが。
向日葵1


ちょうど一番良い咲き具合みたい。
向日葵2

「ひまわり」の名前で知られている南信州の道の駅にて。

6月
30
2−3

最近FBの投稿で月旅行の話題が出ていた。
その時、懐かしいなぁと以前の投稿を探したが、ついでに「なぜ月旅行を思い立ったか」を思い出した。
本当は月旅行ではなく金星旅行をしたかったのだった。たぶん何かで金星に行ける事を知って、でも金星は少し遠くて無理だったから他に行けそうなところを探し、月旅行なら案外簡単に行けると知ったのだ。

そこまで記憶が戻ったところで、にわかに頭の中で結びついたことがあった。
そうだ。2−3はやはり金星人だったのだ。

????だろうな…。

荒川アンダーザブリッジのこと。

まず映画版『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』を観て、アニメ版・第1期『荒川アンダー ザ ブリッジ』(第1話〜第108話)、第2期『荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ』(第109話〜第200話)を観て、TVドラマ版『荒川アンダー ザ ブリッジ』(全10話)を観た。
原作コミックはまだ読んでない。

「かっぱ」の村長とか体操服少女の金星人「ニノ」とかミュージシャンの「星」とか訳の判らないキャラクターがぞろぞろ出てきて、なんじゃこりゃ、と思っているうち、いつの間にかその世界に入り込んでいる自分に気付く。
実に面白い。実写版では小栗旬がどうしても村長役をやりたい!と立候補(本当らしい)してくるくらいの面白さ。

でも村長はかっぱ姿の特殊メイクだから誰も小栗旬だと気が付かないかも…

ストーリーの背景にはそこそこメッセージが込められていて、ただ面白いだけじゃない。

で、「私は金星人だ。もうすぐ金星に帰らなければならない」という2−3(ニノ=にのさん)の言葉が、私の知っていた金星と結びついて、妙に納得したのだった。そうか、「金星に両親がいて帰る事は可能だ」と。

ただ、問題があって、月が一つではなかったように金星も一つではないかも知れない。