が良いのは快い。
しかし良すぎるのもダメなのかも知れない。停滞してしまうから。
次に行くことが大切だとしたら、居心地の良い場所からどうやって離脱しようか。
考え方は二つ。
一つは、実は現状居心地が良くないからもっと快適な場所を探したい、と思うこと。ごく自然だ。
もう一つは、今も居心地悪くはないけれど、もっと快適な場所があるはずだ、と敢えて飛び出すこと。少し勇気が要る。
自宅から出て一人暮らしを始めること。
ある政党を飛び出して新党結成すること。
住み慣れた所から見知らぬ土地に引っ越すこと。
親しい人がたくさんいるコミュニティを出て見知らぬ人ばかりの集団に属すること。
緊張と緩和。
ストレスと解放。
ドミナントとトニック。
ストレスがあるからこそ解放に指向するのであって、ストレスは悪だから無くせ、とは少し違うような気がする。それだと、いわゆる平和ボケと変わらなくなってしまうのではないか。
お腹いっぱいだともう食べたくない。「空腹とは最高のスパイスである」 は言い得て妙。
1コード(1つの和音)だけの音楽は、ある1つの状態を表現できるかも知れないけれど、ダイナミックなドラマを表現するのは苦手だ。
友達同士みたいな気楽な家庭だと、敢えて飛び出し苦労して一人暮らししようとは思わないのかも知れない。
現状から飛び出すのには背中を押してくれる何かが要るのだろう。
誰だって居心地の良いところから外に出たいとは思わないから。
そういった意味で特に若いうちに、出来ればそこにいたくない、チャンスを見て飛び出したい、(しかし大切な何かを得ることの出来る場であること)という状況に在るのは、とても貴重で大切なことなのではないか、と考えた。