数年前から煙草を一切吸っていない。
それまで二十年近くに渡って毎日二箱以上、しかもきつめのやつを嗜んでいた。いわゆるチェーンスモーカーだった。
しかし、止めるに当たって大した苦労をした記憶はない。「今日からしばらく吸わないでおこう」と思っただけ。
きっかけは、お小遣いが乏しくなって「もったいないあなぁ」と思ったこと。健康については考えてないと言ったら嘘になるけれど当時はさほど重要なポイントではなかったように記憶する。
#今は少しばかり健康上の理由もある。
さすがに初めの数日は煙が恋しかったが、強く「吸いたい!」とは思うことなく、周りで吸うのも気にならず。
あれだけ吸っていたのに案外大丈夫なんだ、と自分でも意外だったり。
後々、煙草を止める話題になる度に「どうやって止めた?」と聞かれる。特に何かしたわけではない、と応えると、大概の人は「すごいなぁ、意志が強いなぁ」と感想をもらす。
「どんな禁煙対策したの?」と聞かれ「いや、別段特別なことをやった訳じゃないですよ」「事の成り行きですよ」と説明するのだがなかなか、本気にしてくれない。
私が「吸わない」と思うから吸わないだけ。もし「吸おう」と思ったら躊躇無くまた吸うだろう。自分の中ではそんなに難しい事だとは考えていない。
これって「意志が強い」ってことなのか?
普通なことに考えているんだけど。もしかしたら「頑固」かも知れないな、とは思うけれど。