予餞会のための各部合同のリハが予想通りのペースで進み、そのあおりをくって時間のやりくりが上手くいかず、変則的な練習形態になった。
リハ終了後無理を言って練習室に戻らずそのままの場所で卒業式(予餞会の、ではない!)の練習を試みた。
しかし、自分たちも気が利かない。
どんな練習になるかある程度予想していたら(本当は指示が出ていたはず)一連の楽譜はあるだろうに。
合奏できなくても自分がさらわなければ、と思っていたらその準備はするだろうに。予餞会の準備だけで卒業式の準備がない。直後にある保育園本番の準備がない。
それでもやらないよりはマシだろうと練習開始した。しかし最大の問題は別にあった。
会場内が騒々しい。いくつかの部活動がそこに残っている。残っているのは構わないがうるさい。とんでもなくうるさい。
練習するなとは言わないが、もう少し気を利かせて考えられないか?
打ち合わせするなとは言わない。が奇声を発する打ち合わせはそうはないだろう。
信じられないのはどちらも生徒だけではないということだ。しかるべき指導者がその場に居合わせている。
しかもその声もでかい。僕らの練習に合わせて鼻歌まで歌ってる。
そりゃ、これでは人は育たないよ。見本ができてないんだもの。馬鹿にされてもしょうがない。
そう言えば何ヶ月か前、同じような光景に出くわした。
体育祭アトラクションでマーチングをやるから、前日その場所で練習していた。
後から来た部活が(たぶんいつもの通りなんだと思うが)練習を始めた。
我々がマーチングの練習をやっているエリア内でだ。しばらくは練習の様子を見ていたはずだから、どこから何処までの範囲で我々が練習しているかは一目瞭然だったはず。(ポイントだって打ってある!)
本番前最後の通し練習最中だった。あたりまえだが衝突を避けフォーメーションは崩れ、音楽も合わせられなくなった。向こうだって衝突しそうになれば自分たちの練習が出来なくなって困ったに違いない。
確かに我々はその時だけの外様だよ。よそ者は邪魔だ、と思われたのかも知れない。うっとおしいと思っただろうとは思う。でも、気が利いた人なら何らかの対処は出来たはずだ。
その時もやはり、すぐ側に、その部活動の監督はいた。
悪いのは生徒ではない。大人だ。
だから、人のふり見て我がふり直せ。
自分にもその類の事がないか細心の注意をすべきである。