先の瀞ホテルで始めて食したものがある。20年前の話。
三宝柑。
泊まったときのデザートに出た。酸味は強め。甘さは主張しすぎず、むしろ頼りなく、しかし、香りが良かった。
その時「このあたりでしか採れないんですよ」と教えていただいた。
その数年後、なぜか木曽川上流へ釣りに行く途中、恵那か中津川か、国道19号沿いでトラックから直売りしている三宝柑を見つけた時以外、中々手に入れることが出来なかった。幻だった。
昨年末、紀州ミカンを買いに尾鷲まで来たときにもなかった。
が、しかし!今回見つけたのだ。
とてもさわやかだ。今回もデコポンとか他のポンカン系のみかんとか色々買ってみたけど、やはり三宝柑は秀逸だ。オレンジとかネーブルのようなむせるような甘さとは正反対の、なにかとても日本風でさわやか、控えめだけど忘れることのできない上品さがある。それを越えるのはきっと文旦くらいだろうな。
今まで三宝柑はなかなか出逢えなかったから、まず見つけた尾鷲の先回のお店で確保し、その後新宮のジャ○コでもあることを確認し、充分買い足した。
今回はたまたま時期が良かったのだろう。幸運だった。
今、我が家は柑橘系で一杯。
食べきれなかったらミックスオレンジマーマレードでも作ろうということになっている。
持病のことは、少しの間、横に置いておこう…。