から東海環状、中央道経由で中津川までいき、そこからR19で北上した。
途中いくつかの道の駅に停まりながら。
行き先は、結局いつものように開田高原。
御嶽明神温泉 やまゆり荘まで行き、ハタと考えた。
開田高原キャンプ場はさほど込んでいないようだけれど、やまゆり荘の駐車場は満タンだ。ひっきりなしに車が入ってくる。さすがにGW。車も多いし人は多いし。
しかし、せっかくここまで来たんだからね。
混み混み覚悟で温泉につかる。
ここは鉄分が多いのか、赤茶けた色で濁ってる。
肌はつるつるになる。
飲むと糖尿に良いらしいが、以前一口飲んでえらい目にあったので今回は飲まない。
木曽馬の里や開田高原観光案内所より少し東にある水生植物園に車を停め、ねぐらにする。
山スキーのグループの先客が2台いた。そのうち岡山ナンバーのキャンピングトレーラーを引いたランクルも。
しかし、皆マナー良くとても静か。
¥1000効果でもっと車旅の人が多いかと思ったけれど、ここはそうでもない。
開田は交通の要所でもなければ、特別な観光地でもない。
この時期、観光客が何か目指すモノが有るとすると、蕎麦(最近はたかが蕎麦なのに高いのだ…)と開田高原アイスクリームくらいだな。御嶽山の勇姿も見れるけれど。
だから、ただ通り過ぎる(といってもそれでさえも主要ルートより外れている…)だけの人が多いのだろう。
やっと桜が咲きかけた頃でまだまだ寒いし。
夢を見た。「ごめん、上手くいかんかった…」と一言だけの夢だった。
残念、というより、さっぱりした夢だった。
次の日朝早く、青空の下、双眼鏡片手に鳥を見ながら植物園を散策していたら、馬が来た。
木曽馬だ。大きくなく可愛い。木曽馬牧場から運動で出てきたのだろうか。
せろりが鼻をフフッっと鳴らしてじっと見つめている。
綺麗な馬だ。騎手の合図で国道の歩道を駆けていった。
木曽馬の歴史の本を読んだことがあるが、戦中戦後可哀想な運命だったようで、保護活動により復活してきたが現在でも200頭以下らしい。
開田の風景は特にどうってことのない風景なのだが、いつ来ても何故かほっとする。
自然の厳しい土地だと思う。本州での最低気温記録場所らしい。
しかしそれでも人は生活し、春になり、山々に花が咲く。
里の風景が、人の営みと自然の重みの中で一体となり私の中で絶妙なバランスを保つ。
「この中で生きたい!」と強く思うと同時に「どうやって生きるの?」という現実も知っている。
かつてのように、がむしゃらに「田舎暮らししたい」ではなく、もう少し穏やかに「暮らさせてもらえないだろうか」に変化はしてきているのだけれど。
ま、この類の話は、たまに来る旅行者が軽々しく言うことでないことは分かっている。いつまでたっても夢物語だな。
しかし、ほっとするのは確かだ。なぜだか。
帰りは木曽福島からR19を何故か北上し塩尻経由でR153を南下した。
途中の楢川で、ゲットしたかった蕎麦蜂蜜(蕎麦の花の蜜)が手に入らなかった(生産者が高齢でやめちゃったそうだ)のが返す返す残念。