1日だった。そして素晴らしい1日だった。
迂闊にも3連休初日だということを失念していた。
「日進JC-岡崎IC 渋滞20km 100分」と表示されているのを見て「うぉ〜、間に合いっこ無い!」
ルートを変え走りながら、もしもの為に次の手を考える。おそらく同様にこの渋滞にはまっている他のスタッフと連絡を取りながら。
結局、到着はマーチングの通しリハが始まった直後だった。なんとかギリギリ間に合ったようだ。
最後のダメ出しをする。さらに舞台転換練習をし、3部、2部、1部と最後の通しをする。
昨日も感じたが、「これだったら本番楽しみだな」という大きな予感がする。
開場、1ベルが鳴り、呼び込みのカゲアナが入り、イタツキし、本ベルが鳴る。
1部の3曲。
決して充分な練習時間を確保できなかった。この本番のためにほんの数回しか合奏できなかった曲もある。その割には難易度の高い曲が並んでいる。
しかし、所々一瞬ではあるが素晴らしい音がする。
そしてなにより大切なこと、音楽はどこも滞っていない。
車にたとえると、オンボロだけど、とりあえず道を走って目的地まで運んでくれる。だから愉快に楽しくドライブを楽しめる。乗っている人はみんなで歌い、踊り、話し、景色を楽しみ、人の繋がりを幸せに思う。そんな演奏になった。
いくら超高級で立派な車でも道を走れなかったらドライブの楽しみは不可能だ。
2部、ドリル、とステージが進むにつれ、それはさらに確実になる。
3部になり中学生の皆さんとの合同ステージ。
「普段の練習はなかなか出てこないのに、この合同ステージは出たいし、練習もフル参加するんですよ、そんな生徒もいるんです。」と終演後中学校の顧問の先生からお聞きした。それだけ喜んでもらえている、ということで、嬉しい限りだ。
みんなとても良い顔で輝いている。笑顔が溢れる。
さらにアンコールになるとあちこちで目を腫らしながら演奏している。
音楽の喜び。人と繋がる喜び。
どうだ!まいったか!いいだろ!
そして、撤収。
楽器の戻し。
その後。
私が関わりだしたときから比べものにならない発展をしている。
必ず出来る。出来ると信じることから始まる。
出来るようになろうとし、必死にもがいているときは、端から見たら不憫でたまらないだろうが、そこで手助けをすることは手足をもぎ取ることになるから、じっと我慢し、出来ることを信じ、待ち続けること。
私がしたことはそれだけだ。信じて待つ。
途中で逃げたら絶対に解らない!
その結果、幸せでキラキラ輝く笑顔で溢れる素敵な演奏会になった。
様々な立場で応援していただいたすべての皆様、本当に有り難うございました。
何か少しでも大切なものを残せたかな、という実感はあります。
1人1人の中に確実に種を植えたと思っています。
さらにそれぞれ芽を出しどんどん伸びて行くことを期待しています。