6月
14
ひと月

経った。

様々な記憶が蘇ると同時にそれらが純化されていく。

すぐそこにいる気がする時がある。
つぶらな瞳でじっと見られてるような、尻尾の先が少しだけ揺れているような、そんな気配がする時がある。
そんな時は、ふっと温かい気持ちになる。
そして、
「ねぇねぇ、今から何するの?」
と期待満々で問われている気がする。