月別: 2011年1月
いよいよ本番。第7回 吹奏楽フェスティバル in NAGAKUTE。
直前の練習で何処まで粘るか。何を粘るか。
いつも悩む。
アマチュアの青少年が目指すべき音楽の喜び。
自分なりに考えることあって、やることある、と思いなんとか実現しようとしているけれど、果たして本当に皆はそれを欲しているのか。
いつも不安になる。
特に今回はいつも以上に悩む。
選曲の難易度と練習時間の足り無さと、もっとこれをしたいあれをしたい何とか伝えたい、という自分自身の気持のせめぎ合い。
両者のバランスは取れているのだろうか。
もちろん、みんなとても真剣で一生懸命だ。
難しいことでも何とか応えようとしてくれる。
痛いほど良く分かる。
だからこそ、私自身の役割がきちんと果たせているかどうか、無性に不安になる。
もっと私に力があったら、もっと簡単にもっと楽に伝え、もっとすんなり実現できるのではないか。
ここに集まった全ての一人一人の中に何か一つでも「やって良かった!」と心から思うことのできるものを残せるか。
そして、聴きに来てくださった方々にそれを伝えることが出来るか。
ふぅーっ…。
さらにもう一度。作戦を練ってみる。
ある小さな漁港に行った。
休日で閑散としている。
風が冷たく強く岸壁で釣りをしている人すら見かけない。
湾内に10数羽の鴎が浮いている。
たぶんユリカモメとセグロカモメおよびオオセグロカモメだと思われる。
そこにウミウが飛来した。
強い風の中、なかよくぽかりぽかりと浮いているように見えた。
しばらく見ていて、一定の時間をおいて鴎が騒ぎ出す事に気が付いた。
鵜は、というと、そんなこととは関係なく潜って餌取りをくり返している。
何度かそんな状況をを見て、ハタと気が付いた。
小魚を捕って浮上した鵜にちょっかいを出し獲物を横取りしようと鴎が騒ぐのだ。
群れが下にあるんだろうが、鵜は一度潜ると必ず小魚を得て上がってくる。
上がったときにはまだ嘴で咥えているだけだから、鴎がめざとく見つけるわけだ。
何度かに1回くらい襲撃は成功する。
鵜は構わず次の獲物を探しに潜る。
また咥えて上がってくる。
エサの群れが大きいのか、鵜は飛来し少しずつ数を増している。
それを狙う鴎もいつの間にか数倍にふくれあがった。
しかし、鴎(上記のように3種類は確認したがどの種類も…)は一度も潜ろうとはしない。(もともと潜って魚を捕る習慣はないのかも…?)
全然自分で餌を採ろうとしないのだ。
咥えて上がってくる鵜を待って、出てきたところを襲撃するのみだ。
これは共存共栄というのかな。
それとも搾取というのかな。
なんにしても、何度横取りされても鵜はとっても辛抱強かった。
鵜匠のような人間だけでなく、他のいろんな動物にも獲物を横取りされる運命なのかしら。
1回目が昨日終了した。
とっても嬉しい誤算で、参加者皆さん練習精度が想像以上に高い。
手強い選曲だったので各団体単独指導も取り入れたりしてみたが、その甲斐あってか目処はつきそうな予感だ。
合奏一発目、毎度の「海を越えた握手」。
随分すっきりとした音が出る。
230人の合奏だよ!
その多さの例は、コンサートバスドラムが5台、スネアが5台、…というと想像できる?
いくつか毎度のポイントを上げながら練習を進めていくと「今年はさらに進化したな」と実感する。
反応が早いのだ。
説明したことがすぐ音で返ってくる。
…曲が慣れているからかも知れないけれど。
「禿げ山」一発目、音が出た瞬間で(といっても数十秒の間)、「こりゃいけそうだ!」と感じる。
ま、さすがに、部分部分でそこそこ苦労するところはあるけれど。(それはまた次の一週間で解決してくれるだろう。)
説明し指示するときちんと音で返ってくる。みんな力は充分にある。
だからついもっともっとと、欲張ってしまう。一つ一つ丁寧にやりたくなる。
みんなには力があるのに充分に引き出せないのであれば、それは全く私の力不足、ということだからな。
でも、圧倒的に時間が足りないと感じる。
限られた時間の中で何処で線を引くか、という苦しい判断を強いられるだろう。
次の練習は半日。
そこで何処まで突き詰められるか。
さらに入念な準備をしなければ。
そして来週の日曜が本番。
長久手町文化の家・森のホール。
無料だけど入場整理券は全て出きってしまったよう。
当日券が出るかどうかその場になってみないと判らないそうです。
でも、是非たくさんの方に演奏を聴いていただきたいと思ってます。
以前お知らせしたように2週間後の1月30日(日)に第7回 吹奏楽フェスティバル in NAGAKUTEが開催される。
例年ならば、一週前の一日、前日の半日、そして本番直前、と3回だけの練習で200人を超える大合奏をするのだが、今回は規模の大きな難曲にチャレンジすることになったこともあり、それぞれ各団体へ事前個別レッスン実施を企画、先週の土曜日まで1回ずつ完了した。
目標や課題を提示しつつ、雰囲気をつかんでもらう練習を心がけた。合同練習までのおさらいを少しでも有意義にしてもらうために。
ただでさえ冬時間で学校の部活動は時間を確保するのが難しい中、単独演奏の練習時間も削って合同演奏のため一生懸命頑張ってくれた。
やはり、一人一人の表情をきちんと見ながら練習を進められるのが良い。大人数だと大雑把にざっくりとしかできないからね。
今週の土曜日には全員が揃った練習。
それまでにさらに頑張ってくれるだろう。どんな練習になるかとても楽しみだ。
そしてすぐその一週間後に本番。
「今回はせっかくだから少し規模の大きい難曲にチャレンジしてみましょうか」という現場サイドからの提案があった。
そのこと自体既に嬉しいし、本番に向けて皆さん一生懸命なのがさらに嬉しい。
皆さんの気持ちに応え、参加した一人一人が音楽の喜びに身を委ね、どっぷりと浸かり、幸せを実感できる演奏にしていきたい。
いつも大変お世話になっている長久手文化の家の演奏会告知です。
名演への招待シリーズ10
アンサンブル・ゼフィロ〜超絶!木管アンサンブルの至芸
【と き】
平成23年1月21日(金曜日) 18:30開場 19:00開演
【ところ】
長久手町文化の家 森のホール
【料 金】
【前 売】一般3,500円、学生1,500円
【当 日】一般4,000円、学生2,000円
アンサンブル・ゼフィロはオーボエ クラリネット ファゴット ホルンで各楽器の奏者2名、合計8名。
珍しいピリオド楽器(古楽器)使用の木管アンサンブル。
古楽器アンサンブルを生で聴く機会はなかなか無いと思います。是非足をお運び下さい。
また、学生向けにゲネを公開できるとのこと。
珍しい古楽器の演奏はもとより、練習の様子はとても良い勉強になると思います。
公開ゲネについての詳細は長久手文化の家に直接お尋ね下さい。