3月
06
ノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンの戯曲「ペール・ギュント 」の劇音楽。グリーグ作曲。
冬も春も、そして次の夏も過ぎ、一年がまた流れ去る。
でもわたしにはわかっている、あなたはいつか戻ると。
だからわたしは待っていよう、あなたに約束したとおり。
放浪の旅に出たままのペール・ギュントを待ち続けたソルヴェイグ。
何十年もたった後に戻ってきた彼に、既に白髪の老女となったソルヴェイグが歌った子守歌。
ソルヴェイグの腕の中でペール・ギュントは本当の安らぎを見つける。
なんと苦しくはかない歌だと、ずっと思っていた。
「私の時間を返せ!」って思わないのかなぁ、と。
しかし最近なんだか思いが変わってきた気がする。
案外苦しくはないのではないか、と。
まだはっきり説明出来ないけれど。
啓蟄の今日、春を待つ事をつらつら考えていたら、こんなところに行き着いた。