明日。
第9回吹奏楽フェスティバル in NAGAKUTE。
思えば愛知万博のプレイベントで単発企画だったのに、今回で第9回。よく続いている。
その間、自身にも世の中にも色々なことがあり、様変わりしていったことも多い。
けれど、無謀とも言える全乗り200人を越える合同合奏は変わらず。
短い練習の中では、音符を並べることに精一杯で、音楽でもっと大切だと思っていることを上手く伝えていくことが難しい。
いつまでたっても全然ダメだなぁ、と悔しい。
それでも、思いを伝えていくと音が変わっていく。細かい指示をすることで変わるのではないから不思議だし凄いことだと思う。
細かい指示をして各々トレーニングをするつもりはない。というより出来る訳ないよ、この人数でこの時間内では。
そんなコトしたら時間の浪費でお互い気が滅入るだけだから、「各自でやってきた」という前提で進めるしかない。
ということでまったく別のことをやりたい、と思い続けて9回目を数えた。
漠然とした、言葉にならない何か。
雰囲気というのか、イマジネーションというのか。
一人一人の頭や心の中でぼやっと浮かんでいるだろう事々が音を通して伝わってくる。場合によっては強烈に伝わってくる。
音達や、メロディーや、和音や、休符さえ、「繋がり方」みたいなことを説明すると途端に音楽が繋がりだす。みんないつも「繋がりたい!」と心の底で思っているのだろうか。
オトノタテヨコヤキョウジャクを合わせることだけではない、もっと違う繋がり方を知ったら良いのにな。そうやって繋がりだすと、私には人の温かみを感じようになる。
お世辞にも上手い演奏ではないけれど、でこぼこの一人一人がお互いにうめ合わせながらいつの間にか大きな一つになる。
そこにいるみんなが繋がった演奏をしたい。
だからといってそんな演奏は生半可のことでは実現しない事も知っている。オトノタテヨコが合うよりもっとハードルは高い。人を試されるからね。
たった数十分の本番の間だけで良い。本当に繋がったと感じることが出来る演奏だったなら、そのたった数十分がかけがえのない一生の宝になるのだ、と思う。