7月
01
捨て石

「新聞を懲らしめるべきだ」といった人が、後日、再度同じことを言ったらしい。
本人はいたってまじめで本気にそう思っているのだろう。

通常、失言(自分ではまっとうなつもりだけど世間が認めてくれない発言…)をしたら、(真意はともかく)とりあえず「お騒がせしました」になるのだと思う。
それが、そうならず同じことを2度言った。

何かしらの変化を求め、自らの意志を貫いて2度も発言し、世の中がさまざま反応し、中には「よくぞ言ってくれた」のような賞賛の声も届き(仮にそれがほんの一つ二つでも「言って良かった」につながるうれしさに違いない…)、ある意味ご本人はご満悦なんじゃないのかな、と私は勝手に思ってる。
 

でもそれは、もっと大きな力に「利用」されてるだけなんじゃないの。
知ってか知らずか。

一度元気の良いやつ使って言わせてみろよ。
あ、本当に言ったなぁ。褒美でもやっといてくれ。
あらら、調子に乗り過ぎちゃったな。
過ぎたるは及ばざるが如し。
騒ぎが大きくなってきたからそろそろお引き取り願おうか。

捨て石。
消耗品。
−使える物は何でも使うだろうからねぇ。−

もしかすると、本人そんなことは先刻御承知なのかもしれない。
だとしたら、自爆テロと変わらんですな。
あ、そうか、特攻隊が見え隠れしてるわ。

これから、このような事がぐっと増えていくんじゃないかと。
そのたびに炎上して、疲れて、飽きて、そのうち「それでいーじゃん。」「なんとでもなれや。」「めんどくさい事言う奴黙っとけ。」な雰囲気を醸し出すまで。

石ころは、どこにでもたくさん転がっている。
私だってちいさな石ころのたったひとつにすぎない。
でも、この捨て石にはされたくないなぁ。