数十年前から頻繁にキャンプをしに出かけている。
当初から、出来るだけ最小限の装備で、楽しく充実したキャンプ生活をしたいと思っていた。
そこを拠点に釣りしたり、星見たり、虫取ったり、史跡巡ったりと様々なアクティビティをするための、ベースとしてのキャンプだから。
しかし、はじめてオートキャンプ場に行った時はカルチャーショックだったなぁ。
皆さんものすごく重装備なのだ。オートキャンプ場だから車横付けなのは便利で良いのだけれど、何でもかんでも車から出てくる。
立派なツーバーナーコンロ。バーベキューグリルとそれ用の机といす。調理台。シンク。焚き火台。薪も持参だ。燻製機。ダッヂオーブン。コット(簡易ベッド)。ハンモック。大量の燃料(炭やガスやガソリン)。大きなクーラーボックス。…。テントもでかい!タープもでかい!
そのうちラジオもテレビもゲーム機も出てきて、しまいには発電機も出てきて。
食事も朝昼晩と毎食、てんこ盛りの高級食材と格闘している感じ。
それでいて、夜は虫が嫌でスクリーンタープの中に閉じこもる。
キャンプ生活をしに来ているのに、自宅にいるのとなんら変わりない環境を望んでいるのかしら。
(不思議に意味がなくても焚き火はしたがるようで…。)
「皆さん、”キャンプすること”が目的なんだね。」と知った。
それもアウトドアキャンプの有り方だとは思うケド。
そこにねらいを付けた高級キャンプ用品もたくさん開発され皆が憧れた。
私も一時期はそれらを欲しいと思ったし手に入れた物もそこそこあるが、今はなんだか全くそそられない。
最近は一時期よりはそういったキャンパーは少なくなったのかな。
愛好家を増やそうといろいろ工夫しイベントなどもやっているみたいだけれど…。スポーツ用品店の高級キャンプ用品コーナーはだいぶ縮小されているように感じる。
キャンプすることのみが目的だと、次第にめんどくさくなって飽きてきてしまうから、既にブームは去ったのかも知れないなと思う。
今は、もっとお手軽に、近場のBBQで良いじゃん、というノリかも。
わたしは、といえば、現在は回数こそ少なくなったがやはり出かける。わざわざ不自由な生活をしに行くのも不思議だと思うけれど、それでもそんな旅はやめられない。
テント張らずに車中泊で済ませてしまうくらいだから、さらに装備は少なくなった。サバイバルするつもりは毛頭ないけれど、キャンプとは最低限の衣食住確保で充分だと思うから。
そしてそこから、釣りをしたり、鳥を見に行ったりする。秘境に身を委ねたいし、写真もいろいろ撮りたい。もちろん現地の旬な旨い物を入手するのも大切。今はやりの有名なご当地B級グルメではなく、地元の鄙びたスーパーマーケットに何食わぬ顔して普通に並んでいる中に地元の逸材が隠れている。それを探し当てるのも楽しい。
さて。
何日間か旅に出ます。
この暑さから少しの間だけでも逃れ、自然の中で心の洗濯をしたい。