7月
23
「あなたはどうしたい?」
私が多発する質問。
「このメロディ、どんな風に演奏したい?」みたいな場合。決して一つの正解を求めているわけではなく、その人がどんなことを考えていて、何を目指しているのかを知りたいだけ。それが判れば、「だったらこうしてみたら?」と次に続けることが出来るから。
しかし、それに慣れていないと押し黙ってしまうことも多い。
判らないのなら、「どうしたらよいか判らなくて困っているんです」みたいな事が返ってきても良さそうなのに。
どうしたいのかが判らないのではなく、「その質問の意味がわかりません」なのか。普段、「自分がどう考えるか」ではなく「与えられた指示をどうこなすか」に一生懸命、ような…。
聞き方を変えて「これとそれ。どっちが好き?」にしてみた。どちらかが正解ということではないんだけどね、という前振りの後に。
何もないところから自分の考えを言ってもらうのではなく、あらかじめ選択肢を与えてからの意見を求めたのだけれど、それでもなかなか意思表示に至らなかった。
感じてないはずはないだろうから、それぞれ自分の感じたままに伝えてくれたらいいのに、と思うのだけれど、なかなか上手くいかないねぇ。
で、そんなやりとりばかりしていると時間が掛かって数日後の本番に間に合わないので、こちらから「この場合はこうしたら良いんだよ」と言うと、正解を得て安心したように案外きちんとそれに従っていく。
もちろん「何故そうなるのか」をちゃんと説明する。
時間が掛かって申し訳ないけれど、それが少しずつ積み上がって自分の物になっていってほしい、と願いながら。