今まで写真はRAWファイルを現像してました。(撮影時には、念のため同時にJPG保存もさせています。)
具体的にはカメラで保存される.PEFファイルを自宅のPC上のDigital Camera Utility 5(以下DCU5)で読み込んで、トリミングと明るさの補正、若干シャープネスの補正をしていてます。
巷であまり良い評判は聞かない Digital Camera Utility 5 ですけれど。
雑誌BIRDERを読んでいて「積極的に高感度設定をしてみましょう」という記述を見つけ、今までノイズを気にしてあまり高感度設定にしていなかったのを変えてみました。
そしたら、今までうまく撮れなかった暗い条件でも撮れるようにはなるんです。
とはいってもやはりノイズは気になる。
高感度ノイズが目立っても良い感じを保つには、とか、ノイズそのものを減らすことが出来るのか、とか調べていたら、なんだか素晴らしそうなアプリを見つけました。
RAWデータレベルでノイズを減らすという、DxO PureRAW というアプリ。
ダウンロードして30日間デモ版として試用できるので早速やってました。
一つのRAWファイルで画像処理をさせると大体2~3分かかって新たなDNGファイルとして出力される。
ISO6400のPEFファイルを処理させてみた。処理後は PureRAW上で処理前後を比較できます。
出力で選択できるのは次の3つ。
クオリティがHQ、PRIME DeepPRIME の3段階。
レンズ補正はon/off。対応しているカメラやレンズはDxO PureRAWのWEBで確認できます。
三つ目は、シャープネスのon/off。
設定できる細かいパラメータとかはなく、全自動です。
以上。
出力形式はDNGとJPG(圧縮は選べる)の2種類。
で、どうでしょう。
画像は、左側が処理前、右側が処理後です。(これは処理直後の画面キャプチャです。)
ほぉ、ノイズはかなり解消しますねぇ。
ただし!
こいつはいいや、と大いに喜んで今までのように少し手直ししようと、出力されたDNGファイルをDCU5で再度読み込んだら…。
あれれ、表示されない。
だめじゃん。
ここで使われたRAWファイルはPEF。ペンタックス独自。
PureRAWの説明をよく読むと、出力されたファイルは、Lightroom® や Photoshop®の使用が前提のようです。持ってないよ。
悔しいので、色々やってみました。
カメラ Pentax K-3II Ver 1.10
マシン Windows 10 Pro 64bit
現像ソフト PENTAX Digital Camera Utility 5 Ver. 5.9.3K-3IIで.PEFとして保存したRAWファイルを、PureRAW上で、
1)開くことは可能で、[画像を処理]も可能。処理した画像をPureRAW上で確認 することも可能。
2)処理した上でPureRAWが保存した○○_DxO_DeepPRIME.dngを、DCU5で開く事が出来ない。(HQ、PRIMEも同様)
3)処理した上でPureRAWが保存した○○_DxO_DeepPRIME.jpgは、DCU5で開く事が出来、Laboratoryモードで編集可能。
K-3IIで.PEFとして保存したLAWファイルを、DCU5で.DNGファイルに変換した後にPureRAWで開くことについて、
4)開くことは可能で、[画像を処理]も可能。処理した画像をPureRAW上で確認 することも可能。
5)処理した上でPureRAWが保存した○○_DxO_DeepPRIME.dngを、DCU5で開く事が出来ない。(HQ、PRIMEも同様)
6)処理した上でPureRAWが保存した○○_DxO_DeepPRIME.jpgを、DCU5で開く事が出来るがLaboratoryモードで編集できない。
一方、もともとK-3IIで.DNGとして保存されたRAWファイルについては、
7)開くことは可能で、[画像を処理]も可能。処理した画像をPureLAW上で確認 することも可能。
8)処理した上でPureRAWが保存した○○_DxO_DeepPRIME.dngを、DCU5で開く事が出来、Laboratoryモードで編集できる。
9)処理した上でPureRAWが保存した○○_DxO_DeepPRIME.jpgを、DCU5で開く事が出来、Laboratoryモードで編集できる。
====もう一つの検証
K-3IIで.PEFとして保存したRAWファイルを、Adobe Digital Negative Converter(Ver13.3.0.807)にてDNGに変換すると、そのファイルはDCU5で開くことが出来ない。
全部を試したわけではありませんが、複数のDNGバージョンやCamera rawのバー ジョン、リニアDNGのオプション有無に関係せず、どれも開くことは出来ない。
DxOにもPENTAXにも聞きました。
結果わかったこと。
これはDCU5の仕様だそうです。PEFファイルを他社アプリで編集をしたDNGは読めない。JPGは編集出来ない。
DxOは、色々調べてくれましたが、Adobeを念頭に、だそうです。
うー。
一番の対策は現像にLightroom® や Photoshop®を使うこと。
しかし新規導入はちと辛い。
DCU5で使う場合の対策は、RAWファイルはDNGで保存しろ、って事でしょう。
今までPEFだったのでその資産は生かせなさそうです。(JPG出力して色々やってみたけどクオリティは落ちるみたい。)
気を取り直して。カメラの設定もRAW記録をDNGに変更して。
ウグイスです。まずは、高感度NR-on(高)のJPG撮って出し。(正確にはDCU5で何も変更せず現像、JPG展開したもの。)
SS 1/800秒 f/6.7 ISO-5000 600mm 露出補正-0.3
上記をNR-offにして現像。ノイズは増えますが幾分細かい描写が戻っています。
次のはPureRAW処理した後DCU5で読み込み、NR-offしたもの。(何もしなければ当初のノイズリダクションと同じ値になっています。)
同じく少しNR-on(数値で35程度)したもの
同じくもう少しNR-on(数値で70程度)したもの
これなら使える気がする。
どの辺が一番良いのか色々やってみる価値がありそうです。
一つ思い付いたのは、だったら初めから高感度NRはoffで良いのでないか、ということ。
やってみましたが、offにしても、現像する時に見ると若干NRかかってます。まったくoffにはなってないみたい。
とにかく、30日使用期限が過ぎ、ポチッとして導入しました。
その後もう一つ別のをやってみました。
トラツグミですけど。
ほぼ日没頃の山中です。目視でもどこにいるか判らないくらい暗い。
まずはJPG撮って出し。何だか判りませんねえ。
SS 1/250秒 f/6.7 ISO-6400 600mm 露出補正-0.3
このDNGをPureRAWで処理して、再度DCU5で開き、ホワイトバランス、明るさ、多少のNRなどを加えたものが、
うん。判らないなりに試みたけど効果はあるよ。
もっとよい設定を見つけたらガシガシ使えるかな。
付け足し。後日談。
ポチッとして1週間も経たないうちにPureRAW2が出た。
バージョンアップで価格の3分の2くらい必要って書いてあった。
えっ!何という事よ!!ショックですね。
サポートとのやり取りの中でも一言もバージョンアップのこと言わなかったぞ。
と思っていたら、救済措置があるようです。そのうち連絡が来るそうです。
ほっとした。
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