おおいに悩む
N-systemaを実現させるべく本気で動くかどうか。
いくら理想を掲げても、毎日の生活が成り立たなければどうしようもないから。
実はこの世界を生業にすることをきっぱり止めるつもりでいた。
この頃生活は苦しく、毎日ハローワークWEBで仕事の検索をしていた。もちろん音楽に関係ある仕事はほとんど無いから違う生業を探し続けていた。
本当は「夏にはなんとかせねば」と思っていたのにダラダラと秋過ぎてしまい多いに焦っていたのだ。
そこにエルシステマの存在がのしかかってくる。
始めて知ったときの打ち震える感動。心の底からやりたいと思った。やるべきだと思った。私の生まれ持った役割はこれではないかとさえ思った。
しかし、出来るか?
いや、それ以前。
少しでも可能性があるのか?
実現の可能性をどうやって探るかすらわからない。
講演会に期待した。しかし残念ながら日本でのシステム実現具体策があるのではなく、単なるエルシステマ出身アーティストの素晴らしさを強調する付加価値としての位置づけなんだと思った。
主体的にエルシステマの日本ローカライズをしよう、なんてこれっぽっちも考えていないように思われた。
そうか、「おまえがやれ」ということなのだ、と認識した。誰かが私にそう命じているのだと。
しかし、まず私自身が生きていかねばならんのです。
…でもここにはずっと描いてきた理想がある。オレがやらなきゃ誰がやる。
悩みは最大に。日に日に苦しくなる。
そして今度こそ諦めようと思った。一体何度目か。
そんな折、ほんの数名だけど、エルシステマの感動を共有する人たちと「目指しましょう!」と盛り上がった。「盛り上がるのは簡単だけどな…」と思いつつも、フラフラと諦めの決意はどこへやら。