8月
15
千石平
昨年、道の駅車中泊で、愛犬セロリが大変な目にあったところ。
長野県の南端だ。
連日の旅で疲れて寝たいのに、夜明けまで盆踊りが続く。一踊り済むと爆竹が威勢良く鳴る。
音響シャイなセロリは、雷や花火の音がするとしっぽを丸めてガタガタ震える。
私は全然構わず寝ているのに、セロリは一睡も出来ずさぞ辛い思いをしただろう。
その数日後、病院の待合室で朝のワイドショー何気なく見ていた。
そしたらこの新野の盆踊りを、珍しい日本の盆踊りベスト10として紹介していた。
行く前に知っていたら良かったのに、と。
今回しっかり案内板を見た。それによると様々なところで色々な踊りや儀式があるようだ。
このあたりの山間部は、東栄町の花祭りのように場所を変え日にちを変え様々な儀式を日常的に行う風習が昔からあったのだろうか。日本の古き良き伝統だなぁ。しかしそれを現在維持していくのも並大抵のことではないのかも知れない。
そのTVの紹介を見ながら、知ってりゃ、違うところで寝たのに、とか、ただ寝るのではなく見たり参加したりした方が良かったな、と思ったりしたのだった。
今年もここを通った。せっかくなので見ようかと思ったが、先を急いだ。
雷が鳴っていたから。
やはりセロリはしっぽを丸め情けない顔してガタガタ震えていた。
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