で有名だった私の師匠。
確かに身も蓋もない言い方で相手を圧倒している場面は数多く見た。
しかし、それはただ罵倒しているのではないということを何となく理解はしていた。後に本人の言葉から「その解決方法を示すことが出来ないときは決して罵倒しない」事を知った。
さらに、圧倒的な態度で辛辣な言葉を吐き出す人なのに、自分が悪いと思ったときにはいとも簡単に「俺が悪かった」と謝っていた。相手が小学生だったとしても。
できの悪い学生時代から、少なくともこの二つだけは必ず真似しよう、と思っている。
でも実際にはなかなか難しいんだ。
カリカリに熱くなった合奏レッスンをしていて「バカヤロウ!」と怒鳴った直後、それが自分の勘違いだと気付いた時、素直に「ゴメン、俺が間違えていた」と言うのはなかなか勇気の要ることなのだよ。でも、それはどんな時でもするべきだと思っている。
−実際には「ゴメン、俺が間違った。悪いのは俺!」と、なんとか言えてるかなぁ?
「謝る」というキーワードで検索した。すぐに以下の物に出会った。
[The Ethics of Apologies (BusinessWeek)より 実際にはこの訳文を見つけたのだけれど。]
【謝るとき】
1. 素早くミスを認め、自分の責任を取る。「私がミスしました」と言うべき時に「私たちがミスしました」とは言わないこと。
2. まず最初に、ミスをした相手に謝ること。その人に最も配慮しなければならない。
3. 心から謝ること。みせかけの謝罪は謝罪しないことと同じぐらい悪い。「僕は演技が上手い」などと思っていても、本気で言っているかどうかは他人の目から見れば明らかだ。
4. 「ごめんなさい」はただの言葉。その言葉に意味を持たせるには、ミスを繰り返さないようにベストを尽くさなければならない。そのための戦略を考え、徹底すること。
5. 意味のある謝罪というのは、弱さではなく誠実さの表れだ。誰でも他人を非難し、自分は悪くないと言い、真実を隠すことができる。強くて冷静な人物だけがミスを認め、本当の尊敬を得ることができる。
6. 助けを求めることを恐れるな。自分だけで出来ないなら、誰かに解決を手伝ってもらうこと。自分の手に負えない事態なら、別の人に引き継ぐこと。
(この後に【謝られるとき】と続くのだけれど、省略!)
その通りだな。
今までも「きちんと謝る覚悟ができるならば、ミスすることは怖くなくなる」と言ってきた。
「きちんと謝ること」と「自信を持つこと」は裏表だと思う。
また、きちんと謝るためにはまず「自分の非を認める」ステップがあると思うけれど、その勇気も大切だな。
「自分の非を認める」=「自分にとって不利になる」の発想から抜けられないとどうしてもその勇気は出ないね。とてもちっぽけなままだ。
何らかの事情で、自分の意志とは裏腹に本来するべき事が出来なくなったとき、さらにその事によって事態が悪化していくとき、自分ではどうしようもないもどかしさと、いきり立つ憤りは、どうすればいいのか?
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