12月
26
アンコンの

季節。

それぞれの団体やグループの、それぞれのアンサンブル演奏を聴く機会が増える。
で、只、音が並んでいるような演奏に出くわすことが多い。(そもそも音がきちんと並んでいないことも多々。)
タテヨコ、ダイナミクスはそれなりに気を付けてる様子。
でもそれだけなんだな。
聴いていてつまらない。大切なものが伝わってこない。
 

レッスンもぼちぼちと。
継続したレッスンならば、音楽やアンサンブルの仕組みを説明してからようやく本格的に音楽の作り方とかに移行できるのだけれど。
本来前提であるべき音楽やアンサンブルの楽しみを理解させるのに時間がかかる事が多いから、どうしても単発のレッスンだと時間切れ中途半端になってしまう。
そのままコンテスト本番に突入するときっと良い結果にはならないだろう。
そうすると結果に落胆し、また大切なことを見失いそうだ。

このやり方、即効性という意味では失格だとおもう。
確かに、今の世相では流行らないだろうと思う。
しかし一方では、継続したレッスンを通して、少しずつ音楽やアンサンブルの本質を感じながら演奏できるようになった人たちも確実にいる。
テクニックでは未完成でも、始めから終わりまで滞りなくスムーズに運ぶ演奏が出来るようになった人たちもいる。
この感覚、時間と手間はかかるけれど一度覚えたら決して忘れないはず。
そしたらそれが文字通りその人の「力」になるんだけどね。
アンコンに向けて頑張っている人たちがみんながそうやって音楽への感覚を磨く方向を向いたら、もっと居心地が良くなると思うんだけどなぁ。
残念ながら現実は厳しい。
 

もっと伝えなきゃ、と思い、伝え方難しいなぁ、と思い、なかなか理解してもらえないなぁ、と思い、一筋縄ではいかないなぁ、と弱気になる。
でも、諦めないことにする。
一度熾きた火はなんとか保ち続けよう。
来年も。