3月
09
熊野詣で その弐

 熊野大社は和歌山県にある。
 そこに行くには、愛知県からだと伊勢自動車道などと後半は国道42号を使って三重県をとにかく南下する。
 三重県には木曽三川を渡らなければならない。木曽川、長良川、揖斐川。どれもでっかい。だからこの三つの川を渡るとまず愛知県と文化が違う。

それはその壱で書いた「なんとか1年」生きていけるようになった仕事で痛いほど知った。職場は桑名だったのだが文化や風習が違うというのはこういう事なんだ、と実感した。

 さらに和歌山県と三重県の境に熊野川という大きな川があり、これも文化を分けているようだ。

 何が違うかというと、車の走り方が違う。三重県はどちらかというと「石橋を叩いて渡らない」感じ。だから、私は少しイライラする。のんびりしていると言えばそうなのだが。
 それが熊野川を渡って新宮市にはいると一転する。山道を走っているとすぐ後ろからせっつかれる。おやおや、と思って、脇に寄り先に行かせると、初心者マークを付けたオネーチャンがぐんぐん離れていく。「へぇ〜、三重県とえらいちがいだ、」と感心しているとまたすぐ後ろに着かれてパッシングされる。すぐさま脇によって先に行かせると、頭に手ぬぐい巻いたジーチャンがくわえタバコで軽トラかっ飛ばしてる。
 #言うまでもないが私は決してのろのろ走っているわけではない。

 大きな川は凄い。人の流れをコントロールし、人の意識を変え文化を変えるんだ。

 さて、熊野大社(と速玉大社)では手を合わせながら色々な決意と報告をした。

お願いをするのではなく、自分自身の気持ちを込めて報告することについては、何かの番組で誰かが何かを言った(何のことかさっぱり判りませんね…)のを聞いて「なるほど〜」と思ったから。それ以来そうしている。

 自分のことだけでなく。もちろんTSWのことも。みんなのことも。演奏会のことも。今回は決意表明が多いかったな。

 抜けるような快晴で、雲一つ無く春のような陽気だった。私はバンドをやれている幸せを再確認した。そして一つだけお願いした。「それがずっと続きますように!」